みなさま、こんにちは。今回は、15mの大木ケヤキを仮り移植いたしました。
ケヤキ仮り移植施工例
今回作業にあたったケヤキは15mのものです。移植先が決まらず、いったん別の場所に移す作業をいたしました。
メインの枝を折らないように不要な枝を剪定します。2メートルほど丁寧に掘って、傷つけないように慎重に作業しました。
土の状態にもよりますが、思ったほど根が多くなかったので安心しました。
15mの樹木を移植するにはさらに大きな高所作業者が必要になります。用意したのは17mのクレーン車でした。
事前に根の状態や土の状態で穴を掘っておきます。そこに根茎の保護や活着率を高める目的で根巻を行っておきます。
麻の素材を使うことが多いです。今回は、麻布を使いました。麻素材は半年から1年位で土にかえるので環境にいい素材となります。
広範囲で安全を確保し、4tトラックで運び仮植えをしました。
しばらくの間は土が柔らかく傾きが起こりやすい環境になりますので、やつ掛けといわれる支柱を立てて樹木を保護します。移植先が決まりましたら、再度移転します。
それまでの間、肥料などを与えながら、ケヤキが健康でいられるように見守ります。
災害に強いケヤキ
さて、ケヤキと聞くとどのようなことを想像しますか?
大きくなるので、一般の家では育てられない、落ち葉が大変とマイナスイメージが多いかもしれません。
街路樹で多く使われていますが、実はキレイな空気を好む樹木です。
幹も美しく、紅葉もします。落葉後は枝が放射線状に伸び、冬にも存在感がありますね。
水は雨水でも十分に育ちます。暑さにも寒さにも強いので、北海道南部から九州地方にまで広い範囲で植えられています。ただ、乾燥に弱いので、あまりにも雨が降らない日が続くようなら、たっぷりの水をあげてもいいでしょう。
家具や建築部材にも高級品として使われています。材質が硬く、摩擦にも強い。木目もキレイで、腐りにくいのが部材として使われるのに向いているのでしょう。
京都清水の舞台78本の柱はケヤキといわれています。耐用年数が1000年といわれており、他にも多くの建築物にも使われています。
一般家庭で植える場合は、定期的に剪定してください。幹の太さ防止、枝の伸びすぎ防止となります。
大きくしすぎると家の中に影をつくってしまいますし剪定がしづらくなります。それさえ守っていただければ枯れにくくて家のシンボルになることでしょう。
ケヤキは根を張ることから土砂災害防止にも向いていると言われています。傾斜面での立地にたてた家、川沿いなどで大雨の心配があるような場所ではお庭にケヤキを植えるといいでしょう。
埼玉県民豆知識
埼玉県の県木である「ケヤキ」。ケヤキは、新緑にキレイな葉をつける落葉高木です。
高さが25mから30mくらいまで成長するので、街路樹や町のシンボルとして植えられることが多いです。
浦和所沢線のケヤキ街道は日本一と言われていますし、大宮市の清河寺(せいがんじ)では天然記念物となっております。
埼玉県の県木は「ケヤキ」とお話ししましたが他には、
県の花「サクラソウ」
県民の鳥「シラコバト」
県の魚「ムサシトミヨ」
県の蝶「ミドリシジミ」
と、ご存じでしたか?
ご家庭の庭木1本から大木の移植など、樹木に関することはお気軽に弊社までご相談ください。