埼玉県越谷市にて、宮内庁が管轄する「鴨場(かもば)」の芝張り工事を行いました。芝張り工事は、弊社の得意分野。そのおかげで、ご依頼をいただくことができました。

鴨場とは、どのような場所か?傾斜へ芝を張るには?どんな芝が適している?今回は、大変貴重な鴨場の芝張り工事について、お写真とともに、ご紹介したいと思います。

そもそも鴨場とは?

鴨場とは、あまり聞きなれない言葉ですよね。鴨場とは、その名の通り、鴨の猟をする場所です。今回の鴨場は、宮内庁が管轄している「埼玉鴨場」です。皇室が賓客を接遇する場所として使われています。鴨場での接待は「鴨場接待」と呼ばれ、皇室の伝統文化の一つです。

宮内庁が管理している鴨場には、このほかに、千葉県市川市の「新浜鴨場」がございます。

鴨場接待とは?

鴨場でみなが鴨を捕獲できるような仕組みになっていて、餌をまく→鴨を追い込む→飛び立たせたところを捕獲し楽しむというものです。

鴨場は、

・元溜り:鴨が集まる池
・引堀(ひきぼり):鴨を追い込む細い路地
・小覗(このぞき):行き止まりの丘に引堀の様子が見えるようになっている場所

に分かれています。

元溜まりには、もともとアヒルがいます。時期になると、越冬のために、毎年1万羽を超える渡り鳥が飛来、アヒルと一緒に元溜まりで過ごします。

猟をするときには、?音に敏感な鴨に築かれないように注意しながら、それぞれの場所で待機。合図により、引堀に餌がまかれ、その餌目当てにアヒルが引堀に向かって泳ぎ始めます。鴨は習性より、アヒルのあとを追いかけ、一緒に引堀へ。

ギューギューに集まったところで、元溜りへ戻れないように封鎖。その様子を小覗きで確認して、賓客を、引堀横の小土手へご案内。袋小路に追い込まれた鴨に向かって大きな音で驚かせ、逃げ道がなく飛び立ちはじめる鴨を、網で捕獲するというもの。

現在では捕獲の際に、鴨に傷がつかないように配慮され、また捕獲後も捕まえた人の手により、解放されます。遊戯のあとは、場所を移動し、鴨料理を食べるというのが、流れです。ちなみに、その鴨料理は、先ほど捕獲した鴨ではございません。きちんと、逃がしていますからね。

今回はその鴨場の、引堀から小覗きにかけての工事でした


小覗には、土を入れて、固めて、ロール芝と通常の芝をまぜて貼るという作業、技術のいる作業でした。

鴨場接待の話が長引いてしまいましたので、次回施工内容について、詳しく説明したいと思います。